ダブル・クロス
オープニング用イベント

C1 綾波 良子−高校生−ソラリス
C2 北川 修次−高校生

 放課後、綾瀬 良子は、友人の北川 修次と
歩いていた。

 北川「いつものように、家まで送ってやるよ」

 オーヴァードとして非日常に身を置いているが
北川と一緒にいると、自分がオーヴァードであることを忘れることができる。
 だが、その幸せも長くは続かなかった・・。


 男「ぎゃーー」
 下校途中で、前方から悲鳴が聞こえる。
綾瀬はジャームではないかと心配する。
 自分一人なら、互角に戦う自信はあった。
だが、今、綾瀬の隣には心を寄せている北川が居る。

 彼に、自分が<人>で無いものに映ったら・・。
 彼を失うことになったら・・。

 その迷いは、綾瀬の行動を鈍らせてしまった。
前方の方で男を殺したジャームは、綾瀬を次の
目標として襲いかかってきていたのだ。
 北川「良子!危ない!!」
とっさに北川が綾瀬をかばう。
 綾瀬をねらっていたジャームの一撃は北川の腹を
貫いていた。
 ゆっくりと崩れ落ちる北川・・。
綾瀬はかろうじてその体を受け止めると、
”痛みの水”をジャームに向かって放つ。
 ジャームはその痛みにこらえながら
その場を逃げていった。
 綾瀬 「北川クン・・」
綾瀬は消えそうな声で呼びかけをする。
北川の傷はかなり深い。おそらく助からないだろう。
 北川「へっ、少しはかっこよかったかな。
 っく、ちと痛すぎるけどね。でも、好きな娘を
 助けることができたんだ。よかった・・。」
そういうと、北川の頭は力無くかたむく。
 だが、わずかではあるがまだ、息はあるようだ。

−−
 綾瀬は自分の能力を使い助けることにした。
対象を気絶から回復させる”ヨモツヘグリ”・・。
だが、非オーヴァードは覚醒する危険がある。
 しかし、いま北川を失うことは、綾瀬の日常を
失うこと−綾瀬が暴走すること−そう思っていた。

 ヨモツヘグリを使ってしばらくすると、北川の
呼吸は穏やかなものになる。
 どうやら危ないところはすぎたようだ。
だがこれから北川がオーヴァードとして覚醒するか
北川に一撃を与えたジャームはどこに消えたのか。 綾瀬の戦いは始まる・・。